川上村のレタスアイス

 

わたしが高校生だったころ、第6通学区という言い方がありました。この通学区でいうと、故郷小諸市とちょっと南に位置する川上村は同じ通学区です。小諸が北限、川上が南限という感じ。高校の同学年には川上村出身の人もいましたが、同じ小海線で1本とはいえ距離があります。彼らは高校の近くに下宿していて、小学校でバスや電車で通学をする小学生のような、ちょっとした憧れがありました。(小諸市の小学生で徒歩以外はありえない…)。

 

そんな川上村での仕事が舞い込み、長野市から車で出かけた川上村。改めて、遠かったです…が、道中、千曲川を上っていく風景の懐かしく、心地よいことと言ったら。

 

レタスをはじめとした、川上村らしい野菜のお仕事。そのために役場でヒアリングしたお話のなかで、村の電波状況に驚きました。電話も、インターネットも、テレビも電波が届かず、村が引いて各社と提携しているのだそう。力強い。

そして、農作物の栽培に苦難のあったこの地がレタスの一大産地として築いてきた歴史。良い時代に少しだけ築いてしまったマイナスかもしれない歴史。いいも悪いも包み隠さずプレゼンしていただきました。過去のすべてがここ川上村をつくっていて、すべてを受け止め成長していきたいという、村の方の意識の高さに感銘を受けました。

 

帰りは元同僚で今回、お仕事を発注してくださったデザイナーの滝澤さん(キャプさん)とレタスアイスでブレイク。少し溶けた方がおいしいと、帰り道に路上でパクリ。キャプさん曰く「もっとレタスが成長した畑の横に停めればよかった…」。そういう感覚での仕事って、きっと楽しいよねと思いながら、次の打ち合わせに向け気を引き締める月曜日でした。ちなみに、レタスアイスはレタスらしくあり、土らしくあり、かつラクトアイスでもなく「アイスクリーム」。野菜らしさに驚きつつも食後の満足度、高かったです。(緒)