どんぐりの落ちる音
秋の気配のなか近隣のおうちに庭師さんが入るのに焦りを覚え、最近購入した『基礎の基礎からよくわかる はじめての庭木・花木の剪定と手入れ』という本を読みながら、週末限定の「いとぐち造園」が出動しています。この本を選んだ理由はみっつ。
○我が事務所にある木がもっとも多く、かつより早いページに載っていたこと
○剪定する箇所がわかりやすい図説付きであったこと
○植物の写真が掲載されていて、かつカラーであったこと
その本を見ながら、このところツーンと伸びた枝が気になっていて、おおよそ剪定時期であろう「キャラボク」と「椿」をまずはちょきちょき。剪定はもともと好きな家事だと思っていましたが、理屈がわかるとより楽しい。
「ふむ、この枝か」と、教科書を片手にちょきん。
そんな剪定のさなか、庭にいると、ときおり「トツッ」「トツッ」という音が聞こえます。最初は小動物がいるのかと身構えましたが、どうやら、どんぐりの落ちる音。田舎生まれ田舎育ちですが、どんぐりが落ちる音を意識して感じたのは初めての経験。一度気づくと、建物のなかにいても、かすかに「トツッ」という音が聞こえてきます。
はたして、エントランスにも前の通りにも、大量のどんぐり…。これはひと掃きと思って箒で掃いても、やや傾斜のあるエントランスを、どんぐりが逆方向へ転がり返るので、それをまた必死で掃く。平和です。(緒)